②明かり

明かりが点いたばかりの部屋にボンヤリとしていた。
ゴロン、ゴロン。

いつもどおりにベッドの上で、家にゴロゴロとただ引きこもってばかりの生活を送っていた時の事。
おもむろに部屋から若い女性の声が聞こえてきた。

『もう今月お金ないよぉー!』

『家賃どうするのー?』

『何その顔は? ってか15万円はまだ返してって言ってないじゃーん!』

『携帯代も払うからっ!』

『土日もバイトするって、頑張るからっ!』

『あーっ!もうっ!なんでそんな事もわからないの!』

『あなただって!◎△$♪×¥●&%#?!』

『ったくこれだから男は!』

ヒドイ女だ。なんてヒドイ彼女だ。
いやそれは私のではない。決して私のせいではないのだ。
彼女の事をそうさせたのも、彼女に対してそう言わせたのも、決して私のせいではないのだ。

果たしてこれは陰謀なのか?
これも悪の超組織、NHKの陰謀なのだろうか?(NHKの内容についてはこちら

いや、それは違う。
なんたってそれはお隣さんの彼女がそう言ってるからだ。

『なんだ、なんだ、お隣さんはヒモかー?』

『全くだらし無いなぁー、それでも男かよっ!』

引っ越してきたばかりの木造アパートに、私の声が木霊した。
そうした時の事である。

ピンポーン!

『はーい!』と私。

ガチャ!

玄関を開けると私の彼女がそこには待っていた。

『どうぞ、おあがり!』

私は彼女を丁重にもてなし、何やら座布団のような柔らかいものに腰掛けさせ、私は彼女にひざまずいた。

『はいっ!今月の5万円分!』と彼女。

『ありがとう^o^』と私。

『ちゃんと働くんだぞっ^o^!』

私はとんでもなく幸せものだった。

彼女『いいか、働けよっ!働けよっ!働いて絶対に返すんだぞっ!』

お隣さん『すみません、俺もう今月無いです!!!』

彼女『バカやろー!!!』

壁を挟んでの会話は楽しい。

それらの会話はアパート内に響き渡った。そしてそれらの振動は建物内に全共有された。

彼女『ったく、これだから男は。』

ヒドイ女だ。
どうやら、これも私がそうさせたようだった。