バナージ『亡霊は暗黒に帰れー!人の未来は・・・人が作るものだろう!』
フル・フロンタル『ならば、私が新しい未来を切り開こう!』
そんなカッコイイ台詞がテレビ上で繰り広げられている。
バナージ『やれるな、ユニコーン!』
フル・フロンタル『むうぅ、若いのやるぅ!しかし当たらなければ、どうという事はない!』
そこでは壮大なるスケールのロボットとが宇宙を舞い、
コスモとなる舞台で男同士の熱い闘いが、闘志なるものが垣間見える。
少年『カッコイイ!!!』
少年『僕も将来はこうなりたい!』
★
『待たせたな!』
『我が名はフル・フロンタル』
『空に捨てられた者たちの思い、ジオンの理想を継ぐ者たちの宿願を受け止める、器だ。彼らが望むなら、私はシャア・アズナブルになる。このマスクはそのためのものだ』
(キャアカッコイイー!!)
『うむ』
私はそんな妄想を膨らませながら、歩き出した。
その時、いつも身に付けているメガネを外していた。
仮面を付けた事が余程嬉しいらしい。宇宙に浮かぶガンダムを待ち望んでいるかのような。ドッシリとした強そうな雰囲気を漂わせていた。
そしてその仮面と引き換えに、普段身に付けていたメガネを外し、携帯と共にポケットに入れたような入れてないような・・・。
そんな曖昧の記憶のまま、私はとあるヴェネツィア仮面舞踏会のコスプレカーニバルを楽しんでいた。通行する道では何やらヨソヨソしい雰囲気が感じられ、通行人は時よりこちらを見ている。
『ふん、甘いな!』
『顔がバレなければどうという事はない!』
そんな調子で辺りをウロついてると、痛い目を見る。
そろそろ戻る時間かなと思い、ポッケから携帯を取り出し、
同時にメガネの存在を思い出す。目も疲れたし、そろそろメガネを掛けるとするか。
すると、
『んっ?』
『ない・・・』
『ええぃ!冗談ではない!このままではマズイ!』
時刻は12:30だった。この祭場までレンタカーを借りて来ていた。そしてメガネが無い以上運転をして先へ進む事も、戻る事さえも出来やしない状況の中、焦りを抱えている時だった。
『しかし私もニュータイプのはずだ、見えるぞ、私にも敵が見える!』
何故だか分からないが、この時、ニュータイプの力が騒ぎ出す。
(ピキュン!)
(キラリン!)
(あと30分、13:00までは慌てず様子を見るのです!)
ふと何処からか女性の声が聴こえている。
・・・
・・・
シャア『ララァ?・・ララァなのか?』
ララァ『大佐、援護します!』
シャア『ララァ、私を導いてくれぇ・・・』
ララァ『メガネは廊下のカーテンの下、それも奥の方に隠れています!』
シャア『本当か!そうそう当たるものではない』
ララァ『さぁそこへ行くのです。』
シャアはララァが言ったその廊下へ向かい、
おそるおそるカーテンの下を、手を奥への方へと差しのばす。
すると確かにそこにはメガネがあった。
シャア『フフフ、ララァは賢いな』
ララァ『大佐、いけない!』
よく見ると、メガネにはヒビが入っている!
パリーン!
シャア『ララァ!!!』
ララァ『キャァー!!!』
ララァ『大佐ぁぁー!!!』(泣)
(ララァ死亡)
ララァ『人は変わっていくわ・・ 私たちと同じように・・・』(亡霊化)
・・・
・・・
シャア『うぅ・・・ララァ、私を導いてくれ!』
・・・
・・・
『いつまでもそんなものに頼ってばかりいて、』
バナージ『亡霊は暗黒に帰れー!!人の未来は・・・人が作るものだろう!』
フロンタル『そうだ!バナージ君、よく言った!』
シャア・フロンタル『そう、ならば、私が新しい未来を切り開こう!』
(アー、アー、アー、アァーー)
その時、ユニコーンの起動するBGMが流れた。
ナレーター『君は、この世界観を理解することができるか?』
(君は、生き延びることが出来るか?)
・・・・・
無理・・・・・・・だよね。(ガクッ!)
ナレーター『いいか、お前ら!押すなよ、押すなよ!絶対にいいね押すなよ!』
ララァ『絶対にいいね押してはなりません!大佐!』
『シャアは私が守るっ!』(守護霊化)