バナージ『亡霊は暗黒に帰れー!人の未来は・・・人が作るものだろう!』

フル・フロンタル『ならば、私が新しい未来を切り開こう!』

そんなカッコイイ台詞がテレビ上で繰り広げられている。

バナージ『やれるな、ユニコーン!』

フル・フロンタル『むうぅ、若いのやるぅ!しかし当たらなければ、どうという事はない!』

そこでは壮大なるスケールのロボットとが宇宙を舞い、
コスモとなる舞台で男同士の熱い闘いが、闘志なるものが垣間見える。

少年『カッコイイ!!!』

少年『僕も将来はこうなりたい!』

 『待たせたな!』

フルフロンタル

『我が名はフル・フロンタル』

『空に捨てられた者たちの思い、ジオンの理想を継ぐ者たちの宿願を受け止める、器だ。彼らが望むなら、私はシャア・アズナブルになる。このマスクはそのためのものだ』

(キャアカッコイイー!!)

『うむ』

私はそんな妄想を膨らませながら、歩き出した。
その時、いつも身に付けているメガネを外していた。

仮面を付けた事が余程嬉しいらしい。宇宙に浮かぶガンダムを待ち望んでいるかのような。ドッシリとした強そうな雰囲気を漂わせていた。
そしてその仮面と引き換えに、普段身に付けていたメガネを外し、携帯と共にポケットに入れたような入れてないような・・・。

そんな曖昧の記憶のまま、私はとあるヴェネツィア仮面舞踏会のコスプレカーニバルを楽しんでいた。通行する道では何やらヨソヨソしい雰囲気が感じられ、通行人は時よりこちらを見ている。

『ふん、甘いな!』

『顔がバレなければどうという事はない!』

そんな調子で辺りをウロついてると、痛い目を見る。
そろそろ戻る時間かなと思い、ポッケから携帯を取り出し、
同時にメガネの存在を思い出す。目も疲れたし、そろそろメガネを掛けるとするか。
すると、

『んっ?』

『ない・・・』

『ええぃ!冗談ではない!このままではマズイ!』

時刻は12:30だった。この祭場までレンタカーを借りて来ていた。そしてメガネが無い以上運転をして先へ進む事も、戻る事さえも出来やしない状況の中、焦りを抱えている時だった。

『しかし私もニュータイプのはずだ、見えるぞ、私にも敵が見える!』

何故だか分からないが、この時、ニュータイプの力が騒ぎ出す。

(ピキュン!)

(キラリン!)

(あと30分、13:00までは慌てず様子を見るのです!)

ふと何処からか女性の声が聴こえている。

・・・

・・・

シャア『ララァ?・・ララァなのか?』

ララァ『大佐、援護します!』

シャア『ララァ、私を導いてくれぇ・・・』

ララァ『メガネは廊下のカーテンの下、それも奥の方に隠れています!』

シャア『本当か!そうそう当たるものではない』

ララァ『さぁそこへ行くのです。』

シャアはララァが言ったその廊下へ向かい、
おそるおそるカーテンの下を、手を奥への方へと差しのばす。
すると確かにそこにはメガネがあった。

シャア『フフフ、ララァは賢いな』

ララァ『大佐、いけない!』

よく見ると、メガネにはヒビが入っている!

パリーン!

シャア『ララァ!!!』

ララァ『キャァー!!!』

ララァ『大佐ぁぁー!!!』(泣)

(ララァ死亡)

ララァ『人は変わっていくわ・・ 私たちと同じように・・・』(亡霊化)

・・・

・・・

シャア『うぅ・・・ララァ、私を導いてくれ!』

・・・

・・・

『いつまでもそんなものに頼ってばかりいて、』

バナージ『亡霊は暗黒に帰れー!!人の未来は・・・人が作るものだろう!』

フロンタル『そうだ!バナージ君、よく言った!』

シャア・フロンタル『そう、ならば、私が新しい未来を切り開こう!』

(アー、アー、アー、アァーー)
その時、ユニコーンの起動するBGMが流れた。

ナレーター『君は、この世界観を理解することができるか?』
(君は、生き延びることが出来るか?)

・・・・・

無理・・・・・・・だよね。(ガクッ!)

ナレーター『いいか、お前ら!押すなよ、押すなよ!絶対にいいね押すなよ!』

ララァ『絶対にいいね押してはなりません!大佐!』

『シャアは私が守るっ!』(守護霊化)