『お前の漫画おもしろくねーし!』
『ありがとう^o^』
春が過ぎ、新緑ある晴れた日の朝。
何やら学ランを着た中学生が通学に向かう途中、
通りすがりの、見た目青少年風の男に声を掛けていた。
『なんだよ、あれ!先生みたいに気取ってんじゃねぇよ!』
『ありがとう^o^』
そう言われた男は健やかに、爽やかな笑顔を撒き散らしていた。
そう、なぜならその男の作品が、ギャグ漫画として書籍化されたばかりの事である。
その男の近所にだけ、それは知れ渡っていた。
中学生が学校に到着した。それは朝礼が始まる前の時間である。
貴という中学生が仲良しのクラスメイトに漫画本の話をそれぞれに向かって話した。既に皆は読んでいるとの事だそうだ。
『え~あれ、マジやめときな!くだらねぇ~から(笑)』
『そうそう、俺も読んだけどマジでくだらねぇ~んだってこれが(笑)』
貴『なんだよそれ!』
貴は授業が続いても続いても、その事が気になってしょうがなかったのだった。
そしてその夜、貴は自分の部屋で布団に入りながらも、何やら書籍化されたばかりの漫画本をこぞって読んでい
貴『とは言ったものの、どうしても気になるから買ってしまった。友達に勧められたから良いものを』
しかし読んでみるとこれがまた、
『クックックッ、、』
『アッハッハッハ、、、』
『アーーーーハッハッハ!!!』
『やっぱりあいつの漫画はくだらねー!(笑)』
次の日の朝。再び貴はあの男に出くわした。
『おい、お前の漫画くだらねーんだよっ!(笑)』
『ありがとうっ!』
それは男同士、健やかな、爽やかな笑顔が溢れた。
貴は無意味な物に対する興味が湧き、シンシンとした心身の安らぎを垣間見ることが出来た。
そして街中を辺り一面、光が包み、輝き照らした。
一体、何のことやら??
果たして、こんな日常があっていいのだろうか。。。
。。。
。。。
いいのよ。