カランカラーン!
氷水の入ったグラスの音が聞こえる。
女『もう帰りたくない・・・』(照れ)
雰囲気ある、落ち着いた、なんともお洒落な、というのだろうか。
それらをまとめて雰囲気、ムードというのが幸いだろう。
私はジャズが流れている雰囲気あるバーで素敵な女性とお酒を飲み
そんな一言、言われてみたい!
『あなたは私にとって白馬の王子様なの。』
『だから私を、あなたのありのままを見せてちょうだい。』
もう一言。
『あなたに、私を、あ・げ・る♡』
言われてみたい。
そして遂にそれは実現する。
★
カランカラーン!
カフェの玄関が開いた音がする。
店員『いらっしゃいませ!』
客『ふたりで!』
店員『お好きな席にどうぞ!』
『お手洗い大丈夫?』
私は横にいた彼女に気を使わせた。
『うん、行ってくるね』
彼女はなんとも色っぽい面持ちで化粧室へと向かった。
『ふぅ。』
私は一足先に席へ着き、
ジュルリ。
(ステーキにしようかなぁ〜、
ワクワクドキドキさせながらメニューを見ていたら彼女が席に戻っ
『私はステーキがいい〜!』
『ステーキ?いいよっ!(ニコッ)』
私は喜びながら、互いに同じメニューをオーダーした。
ふとガラス張りの外を見ると、
女『ねぇ、』
男『うん?』
女『私、今日映画見たりとか、
男『そうかぁ、』
女『私、あなたとならなんでも出来そうな気がするのっ。ンフッ』
男『うん、ありがとう。』
女『だからぁ、今日家まで一緒に付き合って。』
男『(えっ? いきなり?) う、、うん。。。』
女『そしてぇ、私の大好きな映画のDVDボックスがあるんだけどぉ』
男『うん。』(ゴクリ。)
女『それ、私のそれを、5万円で、あ・げ・る♡』
・・・
・・・
・・・。
なにこれ。
(もう、帰りたい・・・。)